家に帰ると

「あれ？誰の靴だろう？」

玄関に見覚えのない男物の靴と女物の靴があった

お父さんはまだ仕事だし、もしかしてお客さんかな

そう思いながらリビングへ向かうとなにやら楽しい声が聞こえた

もしかして『冬花』【ふゆか】(妹)の友達かな

そう思ってドアを開けると

「あ、お帰り雪菜」

「お帰りお姉ちゃん！」

お母さんと冬花が私に気づいて迎えてくれた

「た、ただいま。」

見るとテーブルのところにお母さんと向かい合って座っている40代位の女性と、ソファーで冬花の隣に座っている私と同じくらいの男の子がいた

「えっとその方たちは？」

不思議そうに尋ねると冬花が

「小さい頃隣に住んでいた幼なじみの翔くんとそのお母さんだよ！昨日引っ越してきたんだって」

満面の笑顔で言った

幼なじみ…隣の家…？

私には男の子幼馴染みがいたの？

思い出そうとしても男の子と遊んだ記憶はない

そんなこと思っていたら男の子が私の目の前に立った


「久しぶり雪菜。元気にしてたか？」

笑顔で私にそう言った

目の前の男の子は背が高くて黒髪のさらさらな髪に大きな二重の目をしていて肌がとても色白くてかっこよかった

「久しぶりね雪菜ちゃん。って覚えてないわよね？」

男の子見とれていると女性の方が悲しそうな笑顔で言った

「あ、えっと…すみません」

私はそう言って謝った

「ねぇお姉ちゃんも一緒に話そうよ」

冬花は場を明るくしようとしたのか笑顔でそう言ったが

私はその声も聞こえないくらい混乱していた