「いらっしゃいませ。

あらっ!」


入店された御客様を出迎えた麗子ママは、
驚嘆しながら 歓喜した。



「まぁ!城之内樣!
ようこそ、エリザベートへ。

初めてですねっ、いらしてくださるなんて!
光栄です!

キラキラした洋風は苦手と仰ってらしたのに、
よろしいんですか?♪」



「あぁ。
苦手なんだがな~、

わたしの命の恩人である、姫に会いに来たんだよ。
此処で働いてると聞いたのでね」



「命の恩人、ですか?」



「あぁ。

喬子さんは、いるかな?」



「まぁ~、喬子が。

はい、おります♪

どうぞっ、御案内させていただきます」




麗子ママは、そう言うと
自ら 城之内樣を 席へと案内した。




「まずは、
ママと飲みたいなぁ」



「まぁ。
ありがとうございます」




麗子ママは、
喬子を呼んでくるように ボーイに命ずると、

優雅に 城之内の隣に 腰を下ろした。