男性は、ショーウィンドウに鮮やかで 可愛らしいケーキが並ぶ、レトロな雰囲気のカフェに 喬子を連れ立った。
「雰囲気のいいお店ですね、落ち着く…。
私、初めて来ました」
「僕もです」
「え?」
「前から知ってはいたんですが、ディスプレイが あまりにも可愛らしくて、男ひとりでは…入りづらかったもので」
「あぁ~。女性やカップルも多いですしね」
「えぇ」
「前から…って、甘いの お好きなんですか?」
「好きですね」
「私もです」
「また…気が合いましたね」
男性の はにかんだ笑顔が、可愛らしくて。
“第一印象の クールな眼鏡男子…から、いろんな表情が見れた…♪”
と、喬子も快い気分になり、
ふたりは、自己紹介から お互いに自分の事を話し出した。


