HARUKA~恋~

そして私は宣言通り、毎日毎日、来る日も明くる日も遥奏くんの元に通った。


「今日はね、生物の実験でカエルの解剖したんだよ。スッゴく気持ち悪かった…。遥奏くんはそういうの平気?」


「今日は、体育で1キロも走らされたよ。私、運動オンチだから最後の方はヘロヘロだった。…あっ、遥奏くんは余裕か。バスケ部だもんね。羨ましいな~」


「今日は英語の単語テストがあったんだよ。私はちゃあんと予習復習してるから100点だったけど、宙太くんは赤点ギリギリ。テストで良い点取れなきゃ部活行っちゃダメなんだから、もっと頑張りなよって言っておいた」


毎日彼にその日あったことを報告した。

時には私の好きな音楽とか映画とか本とかを紹介したりもしたけれど、彼の右耳から左耳にすーっと抜けて言ってしまっている気がした。

つまり、無意味。
毎日話しかけたところで彼の心には響いてない。
何も変わらないまま。

それでも私は根性だけでこの状況を乗り越えようとしていた。