それとも。

 今、この状況に対してのことなんだろうか?

 自分に姿を見せているということに。

 でも、それは謝られることではないような気がする。



「おい。大丈夫か?」

 肩を叩かれた。

 また、俺は意識をどこかに飛ばしていたような状況だったらしい。

「今日は、謝られた」

「謝られた?何で?」

「わからない」

 6日経っても何もわからないままだ。

 彼女が誰なのか。

 どうして、毎日この時間に観覧車に乗りに来るのか。

 本当に明日にはその答えが出るんだろうか。



「・・・くん」

 誰かが自分の名前を呼んでいる。

「・・・くん?」

「え?」

「やっと、気づいてくれた」

 嬉しそうな声が返ってきた。

「久しぶりだね」

 この声、この顔。