真っ直ぐ私の目を見て答えを待つ桜川さん。答えなきゃ。

「この漫画はある人思いを届けたい一心で描きました。素直に話したい。けど、また喧嘩しちゃったらどうしよう。でも、漫画の力を借りて伝えようと思ったんです。少し反則なことをしてしまった事は百も承知です。でも...でも私...!」

ギュッ!

「雪...!」

「さ、桜川さん?」

急に桜川さんに抱きしめられた。何が起こったのか全然追いつかなった。