「今度こそ、ちゃんと話さなきゃな。ケンカなんてしないで」

ブブブッ ブブブッ

電話か。速水先生?原稿のことかな。

「はい。桜川です」

『もしもし悠真さん?今いいですか?』

「大丈夫です。どうかしましたか?」

『実は怪我の事なんだけど、あと一週間くらいで治るそうです』

「それはなによりです。原稿も終わったのでゆっくり休ませてください」

『ありがとう悠真さん。聞いたよ。ニューヨークに行くんだって』