気がついてからしばらく、ずっと考えていた。失った1年。取り戻すことってできないのかなって。




碧音
「はぁ…」


莉心
「どうしたの?」


碧音
「あ〜なんかね、1年も寝ていて、みんなに置いていかれちゃったな~って思って…」


莉心
「大丈夫!1年何もしてないのは私も一緒だから!」


碧音
「???…え?」


莉心
「私、碧音が事故ってから学校いってないんだ〜。だから、これから一緒に勉強しよ。で、一緒な高校行こ!」


碧音
「学校…いってない…の?私のせいで???ごめん!ほんとにごめん!」


莉心
「碧音のせいとかじゃないよ。そういうふうに思わないで。」


碧音
「ありがとね…。」


莉心
「うん」



「莉心ちゃんほんとにありがとうね。感謝してもしきれないよ…。」



「ほんと、ありがとね。」


父「あのな。」母「あのね。」


父、母
「「碧音に謝らなきゃいけない…」」


碧音
「なんで?」



「事故の原因は、父さんたちが言った言葉に傷ついてぼーっとしてたことが原因じゃないかって思うんだ。」



「家でも心配になるほどだったし…」



「あんなひどいことを言って本当にすまなかった…。ごめんな碧音…。」



「ごめんなさい。」


碧音
「事実だから。いいよ。」


莉心
「強がっちゃダメ!ホントはそんなふうに思ってないくせに!」


碧音
「莉心のそういう優しいとこ大好き♥」


莉心
「ありがとう。」








莉心のおかげで私は生きる気力を失わずに済んだ。