「僕達は、可愛くて優しい女の子を探してここに来ました。ね、ちなちゃん!」

「えっ…」

『えぇぇぇぇーーーーえ!!!!』

「ちなちゃん約束通り迎えに来たよ」

「えっ…てか、ちょっ、待って翔!!!」

いつの間にか目の前に来ていた翔に腕を掴まれ、私は引きずられるように教室を後にした。

「ねぇ、まっ…て、待ってってば!!」

「……」

やっと、立ち止まった翔。しかし、私の腕を掴む手にはさらに力が入る。

「翔、いきなりどーしたの?HRまだ終わってないよ。」

「お前に早く会いたかった。早く話したかった。早く触れたかった。」

「しょ…う?」

「13年も離れていたんだ…そう思うのは当然だろ。何か文句でもあるか。」

「い、いや~ないです。」