『あのさ!!!』

「えっ、あっ、夏向からでいいよ!」

「あーうん、、さっきの借り物競争の“大切な人”ってやつ…ほんとだから」

夏向の真剣な目が私をしっかりと見つめている。

「俺、ずっと…ちなが好きなんだ。お前が引っ越してきてからずっと、ずっと…」

「えっ…」

「だから、山崎が来てから俺はどーしたらいいのか分からなかった。そんな時、いつも来てくれる練習試合にちなが来てくれなくて…嫉妬に狂って無視なんかした…わりぃ」

「…」

「俺は、お前が好きだ!それに嘘はねぇー。けど、お前と…ちなと話せないのは辛い。何より、俺はちなの幸せを祈ってる。だから、今、返事をくれないか?」