「俺が、ちなを行かせないよーにしたんだよ」

教室内の温度が急激に下がった気がした。

こいつ…翔のせいで…

「行かせないようにした…どーいうことだよっ!!!」

「だから、お前にちなを会わせたくないから、俺ん家にちなを連行したんだよ」

「え、ちょっ、しょ…ぅ」

「ふざけんなっっっ!!!俺がちなと約束してたんだよ!ちなもちなだ!!毎回見に来てくれてたのに……もぅ…いいよ…」

ガラガラ、ドン

教室から出ていった夏向を追いかけようとした私の手を翔が掴む。