ドタバタドタバタドタバタ!!!

ガラガラ!!!!

「ど、どーしたっ?ちな…」

「ちなちゃん、今日は早いんだね!」

麻衣やけんちゃんの声は耳に入らず、クラスメイトの視線も感じない。

ただ一点を…夏向だけを見ていた。

「夏向っ!ごめん…ほんとにごめんなさい。練習試合に見に行けなくて!!」

そう、私が慌てていた理由はただ1つ…夏向の練習試合に“行かなかった”こと。正しくは、翔のせいで“行けなかった”だ!!

「あ、あはははは、ちなにも何かあったんだろ?」

「そ、そーなんだよねアハハ」

私たちのぎこちない会話を固唾を飲んで見ていたクラスメイト。