「はぁ、高校3年生か…」

桜がはらはらと舞う通学路を通りながら、溜め息を付く。

「ちな、おはよう!」

「おはよう、麻衣」

高校からの友達である、斉藤麻衣が私の肩を叩いた。

「高3になるっていうのに、溜め息なんか付いちゃって~」

「あはは、ごめん」

「もう!どーせ13年前の約束のこと考えてたんでしょ!!」

「…うん、まぁね」