キミとの出会いを一言でまとめるなら……そう、「最悪」だと思う。






キミがやって来たのは、春。それも桜が咲き始めていた頃。






幼い頃から持っていた病気のせいで内気な性格の私は、いつも通り本を1人静かに読んでていた。





「南ちゃーん?入るよ?」





看護師さんだ。





「あ、はい。」





回診の時間にはまだ早いような?と思いながらも、私は読んでいた本にしおりを挟んだ。






開いたドアと共に、看護師さんと一緒に入ってきたのは……





「うぉー!!すっげえ広い!!病室って、宿泊施設見たいなんだな!」





私よりも少し身長の高い同い年くらいの男の子……





静かな病室に、彼の大きな声は結構響く。





私は直感的にも、この子苦手だと思った。






「南ちゃん。今日からこのひまわり部屋に入ることになった、浜浦大吾くん。」





「よろしく!」





「大吾くん、こちらは森中南ちゃん。」





私は小さな声でよろしく……と呟いた。





「じゃあ2人とも、今日から仲良くしてね!」






「うっす!!」





私は嫌だの代わりに無言で訴える。






そんな意志もみのがして、看護師さんはササッと部屋を出ていってしまった。






「おぉ~!ここ結構景色いいな!」





「……」





つまり、今日からコイツと2人っきりでこの病室に……






あぁ、考えただけでしにそう。