「よかったー」と首から手を離しハンカチと袋を持っている手を包むように触れる。

「どうしてあそこにいたんですか?どうして俺を誘ったんですか?どうして朝まで居てくれなかったんですか?」と辻本を質問ぜめにする。

「まって、まって、そんなに攻められても、とりあえず場所移動しない?なんか変な声が聞こえてくる。」

時計は真夜中を過ぎていた。

「4次会しましょう辻本さんの部屋で。」と立ち上がる。

「どうして私の部屋?」とハンカチを袋に戻しハンドバッグにしまい立ち上がる。

「ホテルや俺の部屋だとまたいなくなると困るから。」と辻本の手を握り歩き出す。

「……。」