「お姉さん送って行きます。」と古瀬は手を出した。

「よろしく弟よ。」と手を握ろうとしたがピタットとめた。

(握っても大丈夫かな?こないだと今日は無理やり握ったけどもしかしたら嫌かも。)

古瀬はギュッと辻本の手を掴んで歩き出した。

「別に女性がキライなわけじゃないので。」

梨沙子はずっと握っている手を見ながら歩いた。
どのくらい歩いただろうかいつの間にか小さな公園の街灯があるベンチに座り古瀬と向かい合っている、手はいつの間にか両手を握られている。