「要するに隣のビルから窓ガラスを割って先輩と一緒にアキラが彼女を連れ込んだ部屋のドアを蹴り飛ばして助けに入ったんだけど、告白の答えは『もう少し待って。』だったのね。」

「あゝ」と古瀬はグラスを眺める。

「何、その彼女助けてもらったのにその態度は。」と智也とは違う声がした。

「ちょっと写真ないの?」とまた別の声がした。

「あら、私も見てみたいわ写真ないの?」とママがカウンター越しにキラキラした目で言う。

「ある、先輩の彼女が撮ったやつ。」とスマホを出し写真を見せる。

「まあまあね。」

「気が強そうね。」

「冷たいそう。」

「いっそのこと私に乗り換えたら。」といろんなところから声が上がる。