「もう……俺に構うなよ」


「……っヤだよ」


「辛いんだよ!! だんだん光来の顔が見えなくなっていくのが……怖い」




見えない視界に扉の向こうで、縋りついて泣いてる光来の姿が見える。



それは……俺を求めて泣いてるの?



「一週間なんて足りないっ。ずっと好きだったんだ……光来が」



光来を無理矢理傷つけた俺に言う資格なんて無いかもしれないけど、この気持ちに嘘はないから。



「見えなくなるなら温もりだけは忘れたくないって……あんなやり方で光来を傷つけたくなかったのに……」



許して欲しいなんて言わない。



でも、今は傍に居させて欲しい……。



「優羽っ!」



泣いてる光来を一人にするなんて、俺には出来そうに無いから……。



せめてその涙が乾くまでは傍に居たい。