「光来……」


「なに?」


「機嫌悪い?」


「ちょっと」



だって、わたしと優羽が恋人で居られるのは後三日しかないのに……。



俺が付け加えた三日の言葉が光来の顔に険しさを与えていた。



ねぇ、光来。



そんな言い方、まるでもっと一緒に居たいって言ってるみたいだよ。



そんなこと言われたら、



「だったら恋人同士しかしないことしていいの?」


「えっ……」



「キスしていい?」



もっと光来が欲しいって欲がどんどん俺の中から出てきてしまう。



立ち上がって顔を近づけた光来の体がキュッと強張っていた。



閉ざしたまぶたが小刻みに震えていて、間際まで近づいた唇が進路変更で光来の額に触れた。