だから、
「光来」
「なに？」
「手術が成功しなかったら……もう光来には会わない」
「えっ……」
「ホントは好きって言うつもり無かったんだ」
……重荷になりたくないから。
俺の本当の気持ちを全て光来に伝えてしまう。
俺を好きで居てくれた光来の気持ちに応える為に。
また溢れ始めた光来の瞳を覗き込む。
「光来……」
「言ったでしょバカ！ 好きな人に置いて行かれるなんて悲しいって……」
そこに間髪居れず響いてきたのがこの言葉だった。
「でも言っただろ。愛してるのに守れないのは歯痒いって……」
頬を伝う涙を払っていた俺の指を光来が握り締め、
「わたしは優羽に守られたいんじゃない。ずっと一緒に居たいだけっ」
涙顔のまんまにっとはにかんでみせた。
