「分かった。


今日話したことは、とりあえずここだけの話にしておこう。



いざという時は、いつでも支えられるようになるべく美空を1人にしないようにしよう。




それから明日、美空のお見舞いに来るときその電話番号をひかえてきてほしい。」







「分かりました。」






「大翔君…。大丈夫?」






大翔は、隣でずっと固まっていた。





顔をのぞき込むと、大翔は難しい顔をしていた。






「理人、おかしくないか?



どうして、俺達のいる家をその人は知っているんだ?



ここを突き止めるには、難しいと思うんだけど…。」







たしかに。




大翔の言う通りなのかもしれない。




もしそうだとしたら、どこから個人情報がもれているのだろうか。






「理人君、大翔君。


施設以外の人で、今のいる家を知っている人はどれくらいいるの?」





「いや、本当に施設職員の人しか知らないと思います。


俺は、美空と同じ学校だけど、その事を話したことはありません。


連絡網も、携帯の番号なのでクラスのみんなでさえ知らないと思います。」







「それなら…。


一体、誰が何の目的で。」







「先生!大変です!」





ドアを思いっきり開けたのは看護師である花森さんだった。






「どうした?」







「美空ちゃんが、いなくなりました。」






「え!?」






嫌な予感がよぎった。





「理人君。大翔君。一緒に探そう。」






「はい。」






俺達は、美空を探しに回った。