どんとこい背後霊

「どおおおりゃあああっ!」

木刀を構えた私の両手に、衝撃が走る!

私の木刀が、男の腹部に命中

ドムッ!

鈍い音と共に 男の脇を通りすぎ…

2、3歩過ぎた後で、くるりと反転

再び、木刀を構えたまま、男と対峙する

男は…向こうを向いたまま

そのうち、ガックリと膝をついて…

横倒しになり、お腹を押さえてのたうち回る

何これ?剣道みたい

いや、実際、剣道か?

はッ!今度は右横から、金髪ロンゲが襲いかかる!

鉄パイプを大袈裟に振りかぶって迫ってくる!

「…笑止」

またしゃべった!誰かが、私の声で!

男は鉄パイプを降り下ろす