どんとこい背後霊

「おばあちゃん、その4人、名前とか言ってた?」

「いやあ、あっという間の出来事やったから、聞くん忘れとったわ…」

そうだろうな…

あわてふためいて…

そんな余裕、無かったんだろうな

多分、顔もほとんど覚えていないんだろう

私のことが心配で、慌ててお金を渡してしまったんだろう。

あれ?

あれ?あれ?

…ピキイッ!

また!また来た!

あの金縛りが…

体が動かない!

私は背の低いおばあちゃんを見下ろしたまま…立ったまま…

体が…硬直している!

『…こと…ま…こと』