どんとこい背後霊

どす黒い怒りがふつふつと湧いてくる。

学校で私をいじめることにあきたらず、ついに私の保護者にまで牙をむきはじめるなんて…

しかも、おばあちゃんの優しい心を踏みにじるような…

これは…詐欺だ。

今流行りの、「オレオレ詐欺」か「還付金詐欺」か…

ヤクザだ。

いや、ヤクザ顔負けだな、あいつら…

「…まこちゃん、大丈夫か?ほんまに大丈夫か?」

おばあちゃんが泣きそうな顔で私に問いかける

「おばあちゃん、ありがとう。

私、大丈夫だから。ただの貧血だってさ!」

とりあえず、おばあちゃんを安心させるため、私は嘘をついた。

この人を、責めるわけにはいかない。