どんとこい背後霊

ミハルさんも、さすがに表情が暗い

「…まあ、それはともかく、試合のダンドリやな、これはちょっと、難しいで」

「そう、です、よね…」

「…とは言うても、ウチと明港館は、時々合同で練習試合しよるからなあ…
うん、その時を狙って…フフフ」

彼女は、不敵な笑みを浮かべる

「まこっ!ちょっと一緒に来(き)い!」

グワシッ!と彼女に腕をつかまれ…

私はズルズルと引きずって行かれた

連れて行かれたのは…先生の前

「先生ッ!お願いが、ありますっ!」

常に寡黙な先生の前に正座して、彼女は語り始める

かくかくしかじか…

私も、ミハルさんの横に座って、先生をじっと見つめる

先生は、そんなミハルさんの熱弁を、腕組みして黙って聞いている