どんとこい背後霊

「…それにしても…あの永原レイカが…
なんかちょっと、信じられへんけど…」

ひとしきり、よしよし攻撃が終了すると、彼女は急に神妙な表情に…

「ミハルさん、レイカは以前…?」

「うん、明港館のツレに、この前聞いたんやけどな…」

レイカは中学2年から、明港館に入門して、剣道に打ち込んで…2段まで上り詰めたらしいが…

高校に入ってからすぐの試合の時、屈辱的な敗け方をして、かなり落ち込んだ…

やがて、稽古も休みがちになり、チンピラたちとつるむようになったとか…

ひょっとして、そんなときに、あの邪悪な足軽の霊に取り憑かれ…

邪悪な心の赴くままに、私やマミをいじめるようになっていったんだろうか

彼女が、心の闇に、導かれるように…

「屈辱的に敗けた腹いせに、アンタやマミちゃんとかいう子を、いじめるようになったんかも知れんなあ…」