でも…せめてちょっとくらいは寝ておかなければ

今日の疲れだけでも、とっておかなければ…

私は眼を閉じる

深い眠りの底に手を伸ばす

今日は…『あれ』が来ませんように…

せめて、夜だけはゆっくり休めますように…
………

……来る!

来る、来る!ダメ、来ないで!来ないで!

『それ』は音もなく近づき私に迫り来る

私は『それ』に捕まらないよう、急いで起き上がろうとする

それでも無理なら、寝返りを打とうとする

来る!来る!

ああ、ダメだ、間に合わない!

「ピシイイイッ!」

来た!と思った瞬間!体が硬直する

寝返りが打てない!

手足が動かせない!