「久光、それはもう良いの。ビリビリに破いてやったから。」

「ほう。それは傑作ですね、姫様。」

「そうですね。」

3人は、楽しく笑う。

「この家の姫はなぁ。僕は嫌いですね。あと、珠寿。姫様のお召し物、今なら取り戻せるのではないか?」

「それが、お持ちになられたそうで。」

「抜け目がない娘だな。継子いじめでなく、従姉妹いじめとは、聞いた試しがない。」

「そう?私が邪魔ってことは、同じよね。」

「悲しいことを仰るのですね。」