「姫様!!!!」

バタバタと足音をたてて、部屋に珠寿が飛び込んで来た。

「御家族皆様で、お寺にお参りにお行きになったらしいですわ!」

「まぁ、なんと!」

「さっき、料理を頂いた際に聞いてきました。どうやら、存じなかったのは、私達だけの様です。」

「そう。」

「って、叫んだらお腹が減りましたね。姫様、お食事を取って参ります、お待ち頂けますか。」

「ええ。」

珠寿が部屋を飛び出して離れた後、姫君は溜め息をついた。