継父君は、そう、悲しそうに言った。
夜、姫君は帳台の外に人が居る気配がし、なかなか寝付けなかった。
大君が、忍び込んでいた。
(こんな物を持ってたの?生意気ね。こんな女、古物で十分よ!)
大君は姫の衵や袿をいくつか持って行ってしまった。
代わりに、自分が暴れた折に破いて着れなくなったお古を置いていった。
(ん?)
出口の傍に、箏が立てかけてあった。
(楽器なんて、生意気ね!)
大君は箏の弦まで全て切ってしまった。
夜、姫君は帳台の外に人が居る気配がし、なかなか寝付けなかった。
大君が、忍び込んでいた。
(こんな物を持ってたの?生意気ね。こんな女、古物で十分よ!)
大君は姫の衵や袿をいくつか持って行ってしまった。
代わりに、自分が暴れた折に破いて着れなくなったお古を置いていった。
(ん?)
出口の傍に、箏が立てかけてあった。
(楽器なんて、生意気ね!)
大君は箏の弦まで全て切ってしまった。


