「彩夏ちゃん来てくれるかな?それより翼と彩夏ちゃんの関係わ?」

俺はそんなこと思いながらグランドに。みんな整列していよいよ試合開始。
俺は2軍の先発。翼は1番センター。隼人は1軍の6番ショート。唯一の1年生レギュラー。

「今から入れ替え紅白戦を開始します。」

いよいよ試合開始。これでいい結果、監督の目に止まる活躍をすれば1軍20人の中に入れる。

「1番センター黒谷くん」
コールがかかってプレーボール。1軍も3年生ばかりすごいプレイヤーばかりだ。とくにエース佐藤晃太、サードで4番の後藤拓也はプロ注目選手の2人だ。

「よっしゃー!!」

翼がおたけびをあげている。セフティーバントでセーフになったみたい。翼は50メートル、5秒6。俊足の持ち主。

「翼もがんばってるから俺だってやってやる!」

気合いを入れて1回のマウンドに。

「彩夏ー!やってるよ!」
彩夏の友達のさやかが大きな声で呼んでいる。

「今、いくから!」

「投げてるよ!あの子!」
あの子、名前聞くの忘れたな。でも2軍の3年生差し置いて投げてるってことはうまいのかな?
スコアボードを見てると5回まで1失点。