…その日の放課後。 「ごめーん…待った?」 「ううん。俺も今来たとこだから。」 あたしは原田クンの隣の席に座って資料に目を通した。 放課後の静かな教室に2人っきり。 外から各部活の掛け声なんかが聞こえてくる。 なんかこの教室だけ、違う世界にいるみたい。 「なぁ…。」 沈黙をやぶったのは原田クン。 「この資料のことなんだけど……」 「えっ…あっ、うん?」 「まさ…どした?」 「いゃ…なんか…ねぇ?」 「………。」