スーパーで、海苔や具材を買った後、いつぞや岳理とバトルしたホームセンターへ二人は到着した。
「土やら肥料やレンガ買うならば、もっと大人数で来るべきだったな」
ドラガンが、花の種を吟味しながら、ため息を付いた。
返事をしようと振り返ろうとしたら、突然腕を捕まえられた。もの凄い力で引っ張られ引き寄せられた。
「お前っ!」
「……岳理さん!」
無精髭も無く、髪もオールバックで黒いスーツの岳理がみかどを睨んでいる。いつものサングラスもしたら、大統領を護衛してるSPみたいだ。
「何で、こいつにのこのこ着いてきてるんだっ!」
怒鳴りつけながらも背に隠し、ドラガンさんを睨みつけた。 ピーマンとトマトの種を見ていたドラガンも立ち上がる。
「拙者は彼女のお隣のお隣さんじゃ。お前さん、先日のデートの奴か」
驚いた岳理みかどを責めるように見る。先日の間違いは、みかどは悪くない。
「……何してんだ」
二人が手に持っているピーマンの種を見て、無表情で言う。
「庭を、手入れしてるんです。雑草を抜いたら、野菜を育てようと」
「っち。何回メールしても出ないと思ったら、んな事してたのか」
「い、いえ。岳理さんのメアドは受信拒否設定のままだから、届いてません」
慌てて弁解するが隣でドラガンが吹き出す。
「ちがっ違うんです。私、解除の仕方が分からなくて!」
「まぁ、いい。解除してやる。携帯を出せ」
「……今、携帯持ってません」
岳理が、重いため息を吐き、腕時計を確認した。
「おじさんに聞く。それより、午後から祖父の法事なんだが、おじさんも連絡が取れないんだ」
そう言えば葉瀬川もジャージの下はYシャツだったけど、もしかして法事の為だったのかもしれない。
「草むしり大会中なので、帰ったら言っておきますね」
「……ああ」
そう言うと、私とドラガンを睨みつけた。
「花壇用の土やら重いだろ 外に停めてある車まで運ぶなら日曜に届けてやる」
そう言って、外を指差す方向を見ると、高そうな高級車が何台も止まっていた。「法事に来る親戚の迎えの車だ。速くしないと出発する」
言い方が冷たくなければ、とても親切で優しい人だ。岳理の優しさは気づきにくい。
「ありがとうございます」
三人でで手分けして、車の後ろに積んでいると、皇汰が走ってやってきた。



