カフェ『アルジャーノン』の、お兄さん☆



「野郎共! 準備はいいかー!」
 リヒトが、蛍光ピンクのど派手なジャージで、開会宣言を行う金曜日。何故か右足だけ裾を捲っている。
「千景ちゃん、みかどちゃん、日焼け止め塗った 帽子、外したら駄目だよ」
 真っ黒なジャージはトール。けれど、真っ黒艶々で何故か色気がある。仕事帰りなのかジャージの中はYシャツだ。

「あーあ。速く終わらせてねー。古書店巡りしたいからさー」
 麦わら帽子に、やはり中はYシャツの、赤いジャージは葉瀬川。本人曰わく、ワインレッド色でお気に入りらしい。

「花魁は、草むしりに何じゃ、その格好は!」
 首にタオルを巻いて甚平を着たドラガンは、千景を冷たい眼差しで見つめている。
「本当は、触りたいくせに」

 千景は、ポケットにリボン、袖にはフリルのオシャレなピンクのジャージ。胸元はチャックを下ろしてあって、豊満な胸元が強調され確かに少し、目のやり場に困りそうだ。
「皆さん、ジャージなんて持ってるんですねー」
 店長は、普通のTシャツにチェックのキャップとパジャマみたいなズボンでした。ジャージ姿を期待していたみかどはちょっと残念。「見てみてー! 皇汰君のジャージなんて、あの超進学校のだよー」
 でかでかと校章を背中に貼り、胸元には名字が刺繍された、某スポーツブランドのジャージです。
「俺より、姉ちゃんの見てよ」
 後ろを向かせられ焦っているみかどのジャージは薄水色。
「これはっ聖マリア女学院!」
 やはり、リヒトとトールがいち早く反応した。
「あーね。ぽいぽい。君、お嬢様だしねー」
 何故か葉瀬川もうんうん頷いている。

「へー、凄いですねー。皆さんもよくご存知で」

 店長だけは、特に驚きもせず、関心しているだけ。それが聖マリア女学院を背負ってる時は重いだけの服だったが、今はプレッシャーを感じなくてすむ。