『お姉ちゃん、大丈夫?』



『どこも痛くない?』



なぜウサギさんたちの声が聞こえるのかは疑問だけど、これは神楽さんの力の影響なのかな?音を操る憑神って言ってたもんね。



「えぇ!大丈夫よ、ありがとう」



『『どういたしまして!!』』



2頭にお礼をいうと、ウサギ達はクリっとした目で見上げながら答える。



ほんと可愛い!!えいっ!抱きしめちゃえ!



『くすぐったいよ!』



「世那、それくらいにしといてやれ」



2頭の笑い声を聴きながら頬づりをしているといつの間にか隣に神楽さんが立っていた。



「神楽さん!この子達のね声が聞こえるんです!もしかしてこれも神楽さんの力ですか?」



2頭をそっと地面に降ろし神楽さんに質問する。



「そうじゃな。お主はわしの力を通していろんな声を聞くことが出来るようになったのじゃ。ほれ、目が覚めたならそろそろ出発するぞ。もたもたしてると日が暮れてしまうわい」