『ねぇ、この人間死んでるの?』
『えぇ!?まだ温かいから生きてるよ!』
なにやら物騒な声が聞こえたような気がして慌てて目を開いた。
そこは森の中のようで木々の間に出来た円いスペースに私は横たわっていた。
『お姉ちゃん、この人間起きたよ』
『ほら、まだ生きてた』
またしても先ほどと同じ声が聞こえた。どこを見ても、人がいるような気配は感じない。いるとすれば足元に可愛いウサギ達がいるだけだ。
もしかして・・・
「ねぇ、今喋ってたのってあなた達なの?」
『そうだよ!お姉ちゃん僕達の声が聞こえるの?』
ウサギ達は一瞬驚いたように毛を立てたが直ぐに戻り、今度は目をキラキラさせながら体に擦り寄ってくる。
嘘でしょ!?なんで?