「それは、ここが私の帰る場所だからですわ」
ローザはベットサイドの椅子に座り直すと、キラキラした目を向けながら言う。
「帰る場所って・・・まさか、ローザちゃんはお姫様ってこと?」
「はい!改めて、私ディアラン帝国第二皇女ローザ・ディアランと申します。この度は命を助けてくださりありがとう。話は神楽さんから聞きましたわ!憑人なんですってね」
路地裏での雰囲気を見て普通の子じゃないことは何となく分かっていたけどまさか皇女様とは・・・
間の前でマシンガントークを繰り広げるローザをただただ呆然と見ていた。
途中ローザが「世那と呼んでも?」と可愛らしい笑顔で聞いてきたので「もちろん」と答えたのはおぼえているが、ミリーさんが止めるまではローザが何を話していたかは分からなかった。
私、異世界に来て最初に皇女様を助けたみたいです。


