「あら、目を覚まされたのですね」



ベットの上で体を起こしている私の姿を目に捉えるとメイド服の女性は優しく微笑み近づいてくる。



「初めまして。お世話を申付けられました、侍女のミリーと申します。以後お見知り置きを」



ミリーさんは優雅にお辞儀をしながら自己紹介をしてくれた。



「初めまして。菜月世那と申します。あの、ミリーさんここは・・・」



「ここは、ディアラン帝国の皇宮にある客間です」



「皇宮ですか?」



なんで私そんな所にいるの?



「はい。ローザ様を助けられたあとお倒れになりまして、こちらでお休み頂いておりました。ローザ様も心配しておられましたよ?」



皇宮って…本当にローザちゃんて何者なの?



さすがの私も急な状況変化についていけなかったのか、ミリーさんが言っているとこを直ぐに飲み込む事が出来なかった。



一人で百面相をしているとミリーさんは不思議そうに見つめてきた。



「世那様どうなされましたか?」



「あの、私はどうやってここに?」