「っ・・・糞が。何してくれんだよ。」
突進され尻餅をついていた男が起き上がり怒りの形相で睨んでくる。
「おい、そこのアマ。大人しくその娘を渡せばお前の命は助けてやろう」
その言葉にローザがまた身を固くしたのが分かり、安心させるように抱きしめる手に力を込めた。
「嫌よ!誰が渡すもんですか!」
『お前、あっちいけよ!』
ローザの近くにいた犬が吠えながら男に向かっていく。
「うるさい犬だな。邪魔だ!」
そう男が言うと、手から衝撃波が放たれ犬が飛ばされてしまった。
「ロイド!」
『ロ、ローザ・・・』
「これで、うるさいのはいなくなったな。おい女!お前も同じ目にあいたいらしいな」
男はニヤニヤ笑いがら再び前に手をだした。


