1年はあっという間に過ぎて、卒業の日。


受験も5人で頑張ったから、高校は同じだけど、やっぱり、3年間過ごした中学を離れるのは寂しかった。





りずと可菜子はわんわん泣いてた。




その後、式が終わって、皆が手紙渡したり写真撮ったりしてるとき、連は可菜子を呼んだ。





「ごめん。呼んでも良かった?」


「うん。たくさん写真も撮ったし。大丈夫。」


「合唱部の集まりとかは?」


「昨日あったんだ。だから、もう無いよ。」


「そっか。」


「うん。」


「どうしたの?こんなとこで。」



「言いたい事、あって。」



「…言いたい事?」



「うん。」



「…何?」



「大瀬さん、付き合ってる人いる?」


「いないよ?もしいたら、休み時間とかも彼氏といるよ〜。」



「そっか。」


「うん。」


「俺が…彼氏に立候補してもいい?」



「…うん!」



「よかったぁー…!」




「じゃあ、よろしくね!…連くん!」



「よろしくね…可菜子ちゃん。」



「うわぁー!!!!恥ずかしいっ!」




「あはは、恥ずかしいね!」




好きな人の名前を呼ぶだけで、こんなにもドキドキする。





これが、恋人同士なんだ。と、全身で感じた気がした。