翼を広げて



わたしの理想の友達は、真面目で、おとなしくて、優しい子だった。

夏帆とかみたいな適当な子が一番嫌いだった。


なのに、なぜか。

夜桜百合華ちゃんと意気投合した。


『何見てんの?』

『そっちこそ、何してるの?』

『フッ…見たらわかるでしょ?変な奴』


その三言から、わたし達の奇妙な関係は始まった。


金色でキラキラ光る長めの髪。

耳じゅうに開いたピアスのあと。

下着が見えてしまいそうなほど短い丈のスカート。

そして、『イケナイ』ことしてた。


『ユリって呼んで。』


さっきまでそばにいた男子生徒を追いやりながら、そう彼女は言った。

どこか、竜馬の面影と重なった。


『自由人だから、あたし。テキトーに話しかけて。』


そんなところが、ユリの好きなところだった。

ユリはいつでも本音を話してくれた。


『今日のあんたの服装まじダサいんだけど。』


なんて言われた。夏帆は一度も教えてくれなかった。毎日ずっと一緒にいたのにね。


『でも気に入ってるの。』


って言えば、


『じゃあいいんじゃね?あんたらしいよ。』


って返されて、嬉しかった。