すごい似合ってるよ、竜馬。
赤くてふわふわのマフラーから覗く白い肌、キリッとした瞳、薄紅色の唇。制服姿にも、すごく似合ってる。竜馬って、こんなにもカッコイイんだね。
ちょっと気恥ずかしくなってわたしは話題をそらす。
「竜馬って、部活してないの?」
運動部…っていう感じはしないけど、運動神経いいって聞くし…
竜馬は窓の外を見たまま黙り込んでしまった。
なんだか、前の竜馬に戻ったような気がした。つっけんどんで、話を全然聞いてくれない、初めて音楽室であった時の竜馬みたいに。
「……やっぱ、なんでもない。」
わたしはそう言ってお弁当の残りのブロッコリーを口に入れた。
マヨネーズが絡み合ったブロッコリーは、胸の内のいざこざの塊を表しているみたいだった。
竜馬は何も言わなかった。


