泉side

「麗乃、返事貰えないかな??」


「ごめん。」


「そっか…。」


「ねぇ弥生君。」


「ん?」


「灰野さんはいいの?
今のは、ちょっと言い過ぎじゃない?」


「なんでそんなこと聞くの??」


じゃあ、なんで心の色が
ピンクから黒色に染まろうとしてるの??


なんて、聞けない。


「私は、今の弥生君を好きになれない。」


「それは、さっき聞いたよ?
友達に戻るって事はダメなの?」


そんなの……


何故かいつもの弥生君じゃないと
この時思ってしまった。


「友達としても好きになれないよ。」


「……なんで?」


「灰野さんの今の気持ち分かる??」


去り際に、灰野さんの心の色を見た。


とても悲しい、深い青色だった。


私は視えるからいいけど、
他の人達には分からないんだ。


だからこそ、話をちゃんと
聞かなければいけないんだ。


「好きな人に自分の気持ちを
拒否されたんだよ?」


少し涙が滲み出てきた頃だった。