ぼふっ
ゴソゴソ
んー?なんかお腹に刺激が
たまかな?もう起きたのかー
今私を踏んずけている猫、にしては重いな…
ちゅっ
「ぎゃあああああああ!!」
朝から変な声を出してしまった私は、橋本由奈
「フハハハハッ朝からなんて声出してんだよほんとに女か?」
「女だよ!ていうかまた人の部屋勝手に入ってきてしかもキ…スするとかありえない!」
「お前が寝てんのが悪ぃんだろ?王子様がおはようのキスしてやったんだよ感謝しろよな」
朝から何様のつもりなのよ!顔がいいから調子乗るなっつーのぉー
この性格の悪いやつは、幼稚園からの幼なじみで家が隣の橋本隼人。
「急がないと学校遅れちゃうけどいいの?」
「やばい!忘れてた!!」
今日は、高校の入学式
すっかり忘れてた…
今何時だろう?
「いゃぁぁぁぁぁぁあ」
「うるせっ!朝から何回叫べば気が済むんだよ」
時計を見たらもう12時みんなお昼ご飯食べてる時間
初日から遅刻決定だ
「このまま一緒にやすんでベットで楽しいことする?」
「しません!!」
なんでこの人は、こんなにふざけられるのだろうか…なんかうらやましい
「人が起こしてやったのにその態度はなに?」まー確かに起こしてくれたことには変わりないお礼は言おう
「ありがとうございました」
「よく言えたねーえらいえらい」
ほんとにむかつくんですけどーー!
「準備しなくていいんですかー?」
「いま準備するからっ!」
せっかくの入学式だったから
髪型可愛くしたかったのになぁー
時間ないし、しょうがないか
はぁ…
「お前そのボサボサな髪で行くの?」
「しょうがないじゃん寝坊しちゃったんだから」
「座れ」
「なんでよー急いでるんだけど」
「いいから座れって言ってんだろ」
私は、諦めて椅子に座った
もー朝からなんなのよ
キスしてきたり急に座れとか
「すぐ終わるからまってろ」
「えっ?」
隼人は、慣れた手つきで私の胸ぐらいまである髪をかるく巻いてサイドポニーテールにした
「まーこんなもんかな?終わったぞ」
「…」
「終わったって言ってんだろ」
「あっ!ごめんごめん」
鏡の中に写っていた隼人は、あまりにもかっこよくて見とれてしまっていた
「あ、ありがとう」
「どーいたしまして」
それにしても髪いじるの上手だな
私がやるよりも早くて綺麗
なんでもできるんだなぁー…
「さきからぼーっとしててどーした?」
「えっ!?あっなんでもない」
やばいやばい隼人のこと考えすぎだ
「早く学校いくぞ」
「うん!」
学校楽しみだなー