『○月○日
千夜と名乗る子が、
私の部屋に来てくれた。
だけど、とても泣いていた。
「私は彼に嘘をついた」
そういって、泣いていたの』
『○月○日
千夜が話してくれたわ。
本当は十六才。
あの子より二つ上なの。
十歳の頃の事故で、
記憶することができなくなってしまった。
だけど、
あのこのことは、覚えているらしいの。
ただし、顔だけ』