「おはよう、母さん」
僕は今日も、
母さんの病室に足を運ぶ。
「あらあら、おはよう」
まぶしい朝日が、
母さんのながい髪に
トロンとした目や釣りあがっている耳に、
影を作っている。
「退院までどれくらい?」