朝起きると、俺の腕は痺れていた。


ゆっくり目を開けるとベッドで寝たはずの華が隣で寝ている。


「!?!?!?」


びっくりして飛び起きたせいで、華がソファから落ちた。


「、、、いたいよ〜」

寝ぼけた華が目をこする。

「ごっごめん」

華は何事もなかったかのように、天使みたいな顔でおはよ、と言った。



「ごめん、俺、なんかした、、?」

全く覚えていない。

もしかして、、と言う思考が一瞬で頭の中を支配して、一気に血の気が引いた。


「んーん。
夜中トイレ行って、自分で隣来たの。」


ほっとした。

よかった。

生徒に手を出すわけにはいかない。



「先生の腕、重かったよ」

ふふ、と笑いながら言う。


「お前が勝手に来たんだろ」

「、、、ひとりで寝るのずっと寂しかったんだもん」


おばあさんが入院してから、華は寝るときいつも家にひとりだった。


そりゃそうだよな、

寂しいよな、


まだ高校生だし。



そう思って、俺は何も言わずに華の頭をくしゃくしゃっと撫でた。