藤崎晴翔は茶髪を無造作にセットし、制服は軽く気崩している程度。

身長は180㎝は余裕であるし、そんでもって足長いし。

顔もちっさくて、整ってるし、少し垂れてる目が優しさを感じる。

そして基本ずっと柔らかな笑みを浮かべ、優しさと爽やかさをより醸し出している。


一方、朝比奈遼はふわふわしたミルクティー色の髪に大きくぱっちりした目が印象的な可愛すぎる顔の持ち主。

そして白シャツの上からブレザーではなくベージュのカーディガンを萌袖でゆるーく着こなし、手には棒付きの飴。

身長は170あるかないかぐらいと小柄なので、全体の雰囲気が可愛さをガンガン放っている。


確か、藤崎晴翔は爽やか王子、朝比奈遼はウサギ王子だったはず。

それに、結城紘は完璧王子。

何とも分かりやすいネーミングだな。



「ここに連れてきたのは昨日の事話すためでしょ?
そもそも話す人いないし、誰にも言わないし。」

私の平穏な生活をどうしてくれるんだという怒りで結城紘に向かって刺々しく言い放った。

桜御三家と屋上でサボってました☆なんて知られようもんなら、即血祭にされてしまう。


「ごめんね、今日は俺たちがお礼したかったから呼んだんだ。
うちの紘を助けてくれてありがとう、リリちゃん。」

にかっと笑う藤崎晴翔の笑顔は朝には眩しすぎる。

「僕からも、紘のことありがとっ。」

こっちはこっちで可愛すぎて、ファンの子が居たら卒倒するわ。

「いえ。通りかかっただけですから。
では、もう要件は済みましたよね?失礼します。」

本気で一刻も早くこの場から立ち去りたいと屋上の扉に手を伸ばした。