塁が、ハイっとでもいうように
坊主頭をわたしに向けてくる。


そっと
手の平で坊主頭を触る。

『チクチクする。
 でも、気持ちいい』


調子にのって
犬をよーしよしよし、ってやるみたいに
顔を近づけて坊主頭をわしゃわしゃ触った。


「あの・・さ。
 俺、犬じゃねーし」