⚾ 野球部の、彼女 ⚾ 【完】

塁に一瞬だけ背中を向けた。

その間に
わたしは大きく深呼吸をして
涙をひっこめた。



『どうしたの、そんなずぶ濡れで。
 傘くらいないの?』

わざと。明るく。


わたしは塁の手を取った。

動かない塁を
無理矢理手を引いて
部屋の中へと引き入れた。



・・・このまま、帰せない。